職場の上司からのマウンティングって、立場的に無視するわけにもいかず、かと言って相手にしていると精神的にとても疲れてしまいますよね。
たまにしか顔を合わせない上司ならまだしも、それが毎日のように繰り返されていると、イライラが募ったり、自己肯定感が下がってしまったり、良いことはひとつもありません。
私は以前、この人はマウンティングしないと生きていけないのかな、と思うくらい何かにつけてマウンティングしてくる上司と仕事をしていたことがあります。
最初は上司の言葉にいちいち反応して嫌な気持ちになったり、傷ついたりしていましたが、同じようによくマウンティングされている人と、あまりされない人を観察したりして、徐々に聞き流せるようになりました。
マウンティング対策として、距離を置きたくても置けない人物からマウンティングされたとき、意識すると良いことをお伝えしていきます。
面倒な上司のマウンティングを受け流し、少しでも心穏やかに過ごせるようになりましょう。
マウンティングとは
本来マウンティングとは、サルやゴリラ、チンパンジー等の類人猿が相手に馬乗りになってまたがることで、相手に自身の優位性を示すための行為だと言われています。
人間社会では、相手よりも自分の方が立場が上である、優位であると示すための言動をマウンティングと呼ばれています。
なぜマウンティングをしてくるのか
マウンティングをしてくる上司は、承認欲求が強いです。
- スゴイ人だと思われたい
- スゴイ自分を認めて誉めてほしい
- 常に自分が優位に立ちたい
- 相手より優位に立っていることを確認して安心したい
マウンティング上司は、相手をマウントしないと心のバランスを保てない、実はメンタルが弱い人なのです。
よくよく観察すると、彼らはただ自分が気持ち良くなりたい、という気持ちを軸にして言動していることがわかります。
言葉の本質はあなたへの評価ではないので、否定された等と思わないことです。
彼らは自分の心の平穏を保つために必死なだけなのです。
マウンティング対策
いくらマウンティング上司の心理や目的が分かったとしても、マウンティングされて気分の良い人はいないと思います。
他人を変えることは難しいので、マウンティングしてくる人とは距離を置くのが良いですが、その人物が勤めている職場の上司では、距離を置きたくても置けない状況の方も多いと思います。
そんな方のために、マウンティング上司への対策を大きく3つに分けてご紹介します。
マウンティングされるとイライラしたりモヤっとしてしまいますが、気にせず受け流せるようになりたいですね
基本的には肯定する
彼らは自分が相手より優位に立っていると思うことで安心感を得ています。
自慢話などの、仕事上、肯定して問題のない内容ならば、基本的に「そうですね」「すごいですね」等、肯定の言葉を返しながら、聞き流しましょう。
感情的に反論したり、もっとすごい人がいる等と対抗するのは得策ではありません。マウンティングがエスカレートしてしまいます。
ただ、ふんぞり返って自慢話をされたり、誰でも思いつきそうなことを自分が発見したんだ!と主張してきたり、相手にするのが面倒ですよね。
なにも一生懸命聞いてあげなくとも良いのです。
そっと心の距離を取りながら、うんうんと話を聞いてあげましょう。
それだけで上司は気持ち良くなって、職場の空気が良くなり仕事をしやすくなります。
優しい人は、心の距離を取りながら話を聞くなんて、相手に失礼だと抵抗があるかもしれませんが、これは自分を守るために必要なことだと割り切りましょう。
マウンティング上司のような面倒くさい人の場合は、あぁまた始まったな、今日も肯定されたくて仕方ないんだな、と状況を客観的に見ながら一歩引いた気持ちで話を聞くと、こちらの感情をなるべく乱されずに済みます。
ただし、なんでも肯定はNG
基本は肯定と言っても、なんでもかんでも肯定してしまっては、仕事や他の人間関係に良くない影響が出るだけでなく、さすがにこちらの心も疲れ果ててしまいます。
肯定しがたい内容の場合は、わざわざ肯定してあげなくても良いです。
肯定しがたい内容の場合
肯定することで自分や周りの仕事に良くない影響が出る内容や、他人の悪口等は肯定する必要はありません。
ただ、上司を否定する言葉は口にしない方が良いです。否定されたと感じたら、ムキになってエスカレートしたり余計面倒な事態になりかねないからです。
ではどんな言葉を返すのか?
そんなときは、「それは、ちょっと…」や「ん~…」と、自分の主張をグッと我慢して言葉を濁してみてください。
すると上司の方から、残業になりそうな仕事を振られた場合は「今日は厳しいかな?」や、悪口を言っていても「でも良いところもあるよね」等、こちらが肯定しやすい言葉を自ら発してくれることもあります。
もし、濁した言葉の先を聞かれた場合は、”あなたを否定はしないけれど、私はこうだ”というスタイルで自分の状況や気持ちを伝えてみてください。
例えば残業になりそうな仕事を振られた場合、「(1.やんわり肯定)お引き受けしたいのですが、(2.前面肯定できない理由)他の業務が立て込んでおりますので、(3.別の提案)明日取り掛からせていただいてもよろしいでしょうか」というような具合です。
自分の意見がないと思われないこと
マウンティング上司は、自分を否定されることを恐れています。
そのため、反論してこない人、自己主張が弱い人は、彼らにとって格好のターゲットです。
自分の意見がないと思われると、思い通りにしやすいと判断され、常にマウンティングのターゲットにされてしまいます。
ただ、いきなりガツンと反論したり主張したりすると、上司の機嫌を損ねるばかりか、周りからの印象や評価も下げることになってしまいます。
可能な範囲で少しずつで良いので、上司を否定はせずに自分の思いや考えも伝えていきましょう。
少しずつの積み重ねで、じわじわと上司への印象を変えていこう
場合によっては異動や転職も考える
ここまでは、マウンティング上司と接する際の対策をお伝えしてきました。
この記事を読んでくださっている方は、仕事を休んだり、辞めたりしたら周りに迷惑が掛かる、生活のために急に仕事を辞められない、そんな気持ちで毎日頑張っている方がほとんどだと思います。
本当によく頑張っています。
本当にえらいです。
でも、忘れないでほしいことが一つあります。
それは、私たちの心身の健康がなによりも大切だということです。
よく眠れない、寝ているのに疲れが取れない、頭痛や腹痛、体が重い等、体に異変が現れたときはどうか本気で異動願いを出したり、転職に向けて動いてください。
会社や周りの人を気遣っている場合ではありません。
あなたが大切にしている人を思い浮かべてみてください。
もしその人が心身を削り苦しみながら働いていたとしたら、あなたはもっと頑張れと言うでしょうか。きっとそうではないはずです。
意識を向けるべきは、自分で自分を守ること、それだけです。
他にもっと健康的に働ける場所が必ずある、そう信じて動き出しましょう。
まとめ:マウンティングを上手に受け流し、心穏やかに過ごそう!
マウンティング上司は、承認欲求が強く、相手より自分が優位に立っていないと安心できない人です。
対策としては、
- 基本的には肯定しながら、聞き流す
- 状況を客観的に見ながら一歩引いた気持ちで話を聞く
- 上司を否定はせずに自分の思いや考えも伝えていく
以上のことを心がけてみてください。
ただ、もし体調不良等の異変が現れたときには、自分の健康第一で自分を守ってくださいね。
応援しています!